コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

トクビレ Podothecus sachi

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

トクビレ
Podothecus sachi

カサゴ目トクビレ科。全長 50cm内外の海水魚。別名サチ,ワカマツ。体は延長し角張り,尾柄は細長い。吻は長くてとがり,口は下位。吻端下面および口角部にひげがある。第2背鰭と尻鰭の各軟条は雄では著しく長いが,雌では短い。体は暗灰褐色で下方は淡く,体側に 4~5条の不明瞭な黒褐色の横帯がある。背鰭,尻鰭,尾鰭の縁辺は黒い。寒海性で,富山県・宮城県以北,朝鮮半島東岸,ピョートル大帝湾に分布する。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

トクビレ
とくびれ / 特鰭
sailfin poacher
[学]Podothecus sachi

硬骨魚綱スズキ目トクビレ科に属する海水魚。駿河湾以北の太平洋側、島根県以北の日本海側、オホーツク海、朝鮮半島の東岸、沿海州に分布する。別名ワカマツまたはサチ。体は細長くて、多数の骨格で覆われ、角張っている。体の断面がおよそ八角形のため、北海道ではハッカク(八角)ともよぶ。口は頭の下にあり、吻(ふん)の下面に多数のひげがある。雄では第2背びれと臀(しり)びれの各軟条はきわめて長く、体長は50センチメートルぐらいになるが、雌ではひれは短く、体長は30センチメートルぐらいにしかならない。10~11月に交尾し、産卵する。水深270メートルより浅い砂泥底にすみ、底引網、底刺網などで漁獲される。肉は白く、脂肪がある。旬(しゅん)は冬で、刺身、鍋物、焼き物などにすると美味である。背開きにしてネギ味噌をのせて焼く軍艦焼きは、北海道の名物料理。刺身の際には寄生虫に注意する。[尼岡邦夫]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

トクビレの関連キーワードトクビレイワシ(特鰭鰯)トクビレ(特鰭)テングトクビレオニシャチウオクマガイウオアツモリウオタテトクビレサメトクビレイヌゴチサブロウヤギウオ熊谷魚底刺網三郎犬鯒特鰭徳鰭

今日のキーワード

天網恢恢疎にして漏らさず

《「老子」73章から》天の張る網は、広くて一見目が粗いようであるが、悪人を網の目から漏らすことはない。悪事を行えば必ず捕らえられ、天罰をこうむるということ。...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android