トランプラー

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

トランプラー
とらんぷらー
Robert Julius Trumpler
(1886―1956)

天文学者。スイスのチューリヒに生まれる。チューリヒ大学とドイツのゲッティンゲン大学で学び、1910年に博士号を取得した。1915年、アメリカのピッツバーグ近郊のアレゲニー天文台に台長のシュレジンガーFrank Schlesinger(1871―1943)の招きを受けて入所し、以後おもにアメリカで活躍した。1919年リック天文台に一般相対性理論の研究で招かれ、1951年まで同天文台で研究を続けた。1939年にはカリフォルニア大学の天文学の教授となる。1932年全米科学アカデミーに選ばれ、太平洋天文学会の会長にも選出された。
 星団にさまざまなクラスの星があることを発見し、星の種族・進化の研究に道筋をつけた。1922年にオーストラリアの皆既日食観測により、太陽の近くを通る星の光が太陽の重力によって曲げられる角度を精密に測定、これにより一般相対性理論を高い精度で検証した。1924年の火星の大接近時に火星の運河を観測して、運河の一部は火山の断層であるという可能性を示唆した。これは1971年に火星探査機マリナー9号により確認された。また1930年には散開星団の距離を精密に測定し、星間物質が星の光を吸収し、星のみかけの明るさを弱めることを示した。[編集部]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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