ニューヨーク商品取引所(読み)ニューヨークショウヒントリヒキジョ(その他表記)Commodity Exchange Inc.

デジタル大辞泉 「ニューヨーク商品取引所」の意味・読み・例文・類語

ニューヨーク‐しょうひんとりひきじょ〔‐シヤウヒンとりひきジヨ〕【ニューヨーク商品取引所】

農産品・外国為替株価指数先物オプション取引市場。1998年にニューヨーク綿花取引所(1870年創設)とコーヒー砂糖ココア取引所(1882年創設)を統合して開設。2007年、インターコンチネンタル取引所ICE)に買収され、ICEフューチャーズU.S.名称変更NYBOT(New York Board of Trade)。

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改訂新版 世界大百科事典 「ニューヨーク商品取引所」の意味・わかりやすい解説

ニューヨーク商品取引所 (ニューヨークしょうひんとりひきしょ)
Commodity Exchange Inc.

1974年末フォード大統領の金自由化令と同時に金の取引を開始し,70年代後半から80年代初めにかけて世界一の金先物市場として金の主導市場の地位を固めたニューヨークにある商品取引所。略称コメックスCOMEX)で知られる。1882年ニューヨーク鉄鋼・金属取引所New York Iron & Metal Exchangeとして設立,1933年にニューヨークのゴム,生糸皮革の取引所と合併,総合商品取引所の形態を整え,名称も現行のCommodity Exchange Inc.に単純化した。

 生糸,ゴム,皮革などが商品自体の衰退と需要家の利用率低下で取引廃止となり,銅,銀の2品目に依存する形が続いていたが,74年のアメリカ国民の金保有自由化に合わせての金上場で大きく息を吹き返し,79年から80年にかけての金の国際的な高騰時以降,現物主体のロンドンチューリヒなど欧州の代表的金市場から相場形成の主導権を奪ったとさえいわれる。80年代に入ってからは,世界最大の産金国である南ア共和国,それに次ぐソ連ヘッジ保険つなぎ),価格操作などのためコメックスを利用するようになる一方オーストラリア香港,さらには82年のロンドン,東京といったぐあいに,世界的に金先物取引所開設の呼水役を果たした。また1979年から80年初めにかけてのアメリカの石油事業家ハント一族の買占めが象徴するように,アメリカ国民に人気の高い銀の取引高もかなり大きい。
商品市場
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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