ニューロコンピュータ(英語表記)neuro computer

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ニューロコンピュータ
neuro computer

生物の神経系が情報を処理する仕組みを工学的に模倣して情報処理を行なうコンピュータ生物神経系は多数神経細胞 (→ニューロン ) がシナプスという突起部で接して互いに接続し,複雑なネットワークを構成し,情報を処理している。このようなネットワークでは各シナプスでの結合の強さを変化させて学習することと,多数の神経素子による並列処理が特徴である。特にいくつかの手本となるパターンを神経ネットワークに提示することにより,提示されたパターンを認識できるようになる学習機能は,解決方法をアルゴリズム化しにくい問題に有効。それゆえ,文字認識や音声認識などのパターン認識への応用が盛んである。また並列処理を使って,複雑な最適化問題を高速に解くための応用研究も行なわれている。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ニューロコンピュータ
にゅーろこんぴゅーた
neurocomputer

人間の脳などの神経細胞網(ニューラルネットneural net)をハードウェアあるいはソフトウェアで模擬したコンピュータをいう。従来のコンピュータにはない、状況に応じて自らの構造を変えていく自己組織能力をもつことが特長とされる。これにより、コンピュータに学習、認識、連想などの高度な機能を付与し、複雑な組合せ問題を解くシステム、学習モデル、並列エキスパートシステムなどが実現されている。ニューロン(神経細胞)モデルの研究は1940年代に始まったが、1961年ロージェンブラットFrank Rosenblatt(1929―1971)による神経細胞素子パーセプトロン(学習機械)、1982年ホップフィールドJohn Joseph Hopfield(1933― )によるLSI(大規模集積回路)化可能なアナログ・モデル、1991年ラメルハートDavid Everett Rumelhart(1942―2011)によるコネクショニスト・モデル(並列分散処理)の提唱により開発が加速された。すでに、学習機能を考慮した入力層、中間層、出力層の3層構造のものが、LSIプロセッサーの配列・接続によったシミュレーション型、アナログLSIによるニューロチップを利用したもの、発光素子と受光素子のアレイ間に空間変調素子を挟む方法のいずれかで実現されており、音声・画像のパターン認識・意思決定、ロボットなどの自己学習能力をもつシステム用にと期待されている。[岩田倫典]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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