ニーマンピック病(読み)ニーマンピックビョウ(その他表記)Nieman-Pick disease

デジタル大辞泉 「ニーマンピック病」の意味・読み・例文・類語

ニーマンピック‐びょう〔‐ビヤウ〕【ニーマンピック病】

Niemann-Pick disease遺伝性脂質スフィンゴミエリン代謝障害。肝臓脾臓ひぞうへの脂質蓄積による、腫大しゅだい発育障害・知能障害を生じる。ドイツ医師、A=ニーマンとL=ピックによって記載された。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ニーマンピック病」の意味・わかりやすい解説

ニーマン=ピック病
ニーマン=ピックびょう
Nieman-Pick disease

先天性遺伝性の代謝異常によって,スフィンゴミエリンが細胞内に沈着する疾患をいう。 A.ニーマン (1880~1921) が 1914年に初めて記載した,予後不良のまれな疾患。主として脾臓,肝臓,リンパ節,骨髄などの細網内皮系細胞に沈着して各臓器の腫大がみられるが,腎臓内分泌腺実質細胞,筋肉,軟骨細胞などにも沈着が起る。スフィンゴミエリンは,スフィンゴシンと脂肪酸とコリンリン酸から成る一種リン脂質で生理的には,神経組織のミエリンに多量に含まれているほか,細胞膜などの生体膜の構成要素になっている。

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世界大百科事典(旧版)内のニーマンピック病の言及

【先天性代謝異常】より

…(3)中性脂肪代謝異常 血漿中の脂肪の増加,組織への沈着が起こる。(4)複合糖質代謝異常 ムコ多糖代謝異常(例,ハーラー症候群),糖脂質代謝異常(例,テイ=ザックス病,ニーマン=ピック病など一群のリピドーシス),糖タンパク質代謝異常(例,シアリドーシス,アイ・セルI‐cell病),の三つに分けられる。蓄積性疾患が多く,知能障害,骨変化を伴って重症心身障害の原因となる。…

※「ニーマンピック病」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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