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ヌカカ ヌカカCeratopogonidae; biting midge

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ヌカカ
Ceratopogonidae; biting midge

双翅目ヌカカ科に属する昆虫の総称。体長1~3mmと蚊帳の目を通るほどの微細な双翅類で,和名は糠 (ぬか) のように小さなカという意。吸血するものがあり,ヌカブユなどと呼ぶ地方もある。翅は暗色で白斑のあるものが多い。ユスリカに近縁。幼虫は線虫形で,池沼,樹洞の水,河口近くの砂浜などにすむ。雌成虫は吸血性のものが多く,薄明,薄暮,あるいは湿度の高いときに現れ,人畜,ニワトリなどから吸血する。吸血は刺咬型で,咬まれたときはそれほど痛まないが,数分後痛みとはれを起す。ヌカカ Culicoides obsoletusは日中山林内で人を襲う。沿岸性のイソヌカカ C.circumscriptusによる被害も大きい。防虫には忌避剤が有効とされる。吸血性以外のものでは他の昆虫を食べたり,花蜜をなめたりしている。 (→双翅類 )

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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

ヌカカ

双翅(そうし)目(ハエ目)ヌカカ科に属する昆虫。体長1~3ミリと小さい。一部の種類で雌の成虫が人や家畜をかみ、血を吸う。弓ケ浜半島に生息しているのは主にトクナガクロヌカカ。卵や幼虫、さなぎは砂地で暮らし、5月下旬から夏にかけて羽化する。「こばい」「せせり」「させ」などの呼び方があり、1960年代後半以降は「干拓虫」とも呼ばれる。 市が弓浜の9地区を中心に実施し、1月に公表したアンケート(回答395世帯)によると、近年刺された経験があると答えた割合は62%。かぶれや痛みを訴える人もいて、医療機関を受診した割合は22%だった。治るまで2週間以上かかった人もいた。

(2015-06-18 朝日新聞 朝刊 鳥取全県・1地方)

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ヌカカ
ぬかか / 糠蚊
biting midges

昆虫綱双翅(そうし)目糸角亜目ヌカカ科Ceratopogonidaeの昆虫の総称、またはそのなかの1種。この科の種は体長1.3~2ミリメートルの微小昆虫で、微細なカの意味でヌカカとよばれ、地方によりヌカブユともいう。ユスリカの成虫に似るが、発達した刺咬(しこう)吸血性口器をもち、はねの中脈が普通枝分れし、触角は第1節が丸くて大きく、14節からなり、はねに斑紋(はんもん)をもつものが多いのが特徴。薄明薄暮、日中、夜間活動性のものなどさまざまな生活史をもつ。ヌカカ属Culicoidesのうち人畜より吸血するヌカカCulicoides obsoletusや沿岸性のイソヌカカC. circumscriptusなどが衛生害虫として重要であり、大発生する地方ではその被害は大きい。被害は昼間野外で多く刺咬され、微小で刺咬時の痛みが少ないので気づかないが、後遺症が悪化することが多い。忌避剤を体に塗ると防げる。ニワトリヌカカC. arakawaeはニワトリのロイコチトゾーン症を媒介する。ほかに海岸で人から吸血するトクナガクロヌカカLeptoconops nipponensis、トンボに外部寄生し体液を吸うトンボダニカForcipomyia tokunagai、吸蜜(きゅうみつ)性、捕食性のものなど世界で約4000種以上知られている。[倉橋 弘]

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