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ノボセロフ Novoselov, Konstantin Sergeevich

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ノボセロフ
Novoselov, Konstantin Sergeevich

[生]1974.8.23. ニジニータギル
ソビエト連邦生まれの物理学者。ロシアとイギリスの市民権をもつ。モスクワ物理工科大学 MIPTで修士号取得後,2004年オランダのラドバウト・ナイメーヘン大学高磁場研究所でアンドレ・ガイムとの研究により博士号取得。2001年からガイムとともにイギリスのマンチェスター大学に勤務し,2007年からロイヤル・ソサエティ研究員となる。専門はメゾスコピック系・ナノ構造の物理学。グラファイト(→石墨)塊の表面に粘着テープをはりつけてはがし,薄いかけらを酸化シリコン基板にはりつけ,1枚のシート状のものを光学的な方法や原子間力顕微鏡で選ぶという方法で,グラファイトから一つの原子分の厚さで 2次元シート状にひろがる炭素結晶グラフェンを取り出すことに成功。グラフェンにゲート電圧や磁場をかけ,さまざまな物性を測定した結果,電気伝導度や熱伝導度,強度などで驚くような特徴がわかった。グラフェンは電子の速さがほかの物質よりも速く,強度が高いなど優れた性質をもつため,基礎・応用の両面にわたる発展が期待された。グラフェンの発見でガイムとともに 2010年ノーベル物理学賞を受賞した。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ノボセロフ
のぼせろふ
Konstantin Novoselov
(1974― )

物理学者。ロシア(当時はソ連)中部のスベルドロフスク州の都市ニジニー・タギル生まれで、イギリスとロシアの国籍をもつ。モスクワ物理技術大学大学院を修了後、オランダのナイメーヘン大学の研究者となり、このときアンドレイ・ガイムの共同研究者となった。その後、ガイムとともにイギリスのマンチェスター大学へ移ったが、博士号はナイメーヘン大学から2004年に取得した。グラフェンGrapheneという物質の製法を研究開発。2010年に「二次元物質グラフェンに関する革新的な実験」の業績により、ガイムとともにノーベル物理学賞を受賞した。
 2004年に、ノボセロフとガイムの二人は、厚さ1ミリメートルの黒鉛を粘着テープではがすことを繰り返し、炭素1個分の薄さの物質をつくることに成功した。この物質は、炭素が六角形につながったシート状のものであり、厚みは原子1個分しかない。これがグラフェンである。そして、グラフェンを丸めた形にしたものがカーボンナノチューブである。
 グラフェンは、金属ではないのに電気を通し、室温でもシリコンの1000倍の速さで電子が移動する。また、グラフェンはガスも通さないほど緻密だが透明であるという物理特性が確認され、シリコンに代わる電子素材として世界中で応用研究が盛んになった。携帯端末の透明なタッチパネル、太陽電池、超高速トランジスタなど、グラフェンを用いた実用機器の利用が爆発的に広がっている。[馬場錬成]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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