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ノルディック競技(読み)ノルディックきょうぎ

百科事典マイペディアの解説

ノルディック競技【ノルディックきょうぎ】

スキーは雪上での狩猟や交通の手段として古くから存在したが,滑ること自体を楽しむスポーツとしての近代スキーは,19世紀中ごろのノルウェーから始まった。ノルウェーではその地形に対応した距離,ジャンプ,回転の技術が発達した。北欧のスキー技術はその後アルプス地方に伝えられ,19世紀末にはアルプスの急峻(きゅうしゅん)な地形に適した技術へと発展した。今日のアルペン競技の技術の源はここにある。したがって,ノルディックnordic(北欧人の)という名称は,アルペン競技の発展したドイツやスイス,フランス側から見た呼び方が一般化したものといえる。国際スキー連盟(FIS)が結成されたのは1924年であるが,この年には第1回冬季オリンピックであるシャモニー・モンブランオリンピックが開催されている。このときのスキー種目は男子のノルディック競技だけで,アルペン競技は1936年のガルミッシュバルテン大会から行われるようになった。また,世界選手権はすでに1926年から開催されていたが,ここでもアルペン競技の採用はやや遅れて1931年からであった。20世紀初めころは,ノルディックがスキーの主流であった。ノルディック競技には距離(クロスカントリー),ジャンプ,複合,フライングジャンプの各種目がある。ただし,女子の場合は距離競技のみである。距離競技は起伏のある一定の距離のコースを走ってタイムを競う。距離と走法の組合せ,個人とリレーそして男女の別などによって各種のレースが行われる。走法には従来のクラシカル(パスカング)に,10数年前からフリーが採用されるようになった。フリーには文字どおり制約はないが,クラシカルには左右のスキーを平行に保ったまま前後に動かすこと,登り斜面のみスキーを逆ハの字に開くことができるが,滑ってはならないといった制約があり,効率よく前進するためにはスリップ止めのワックス技術も不可欠である。ジャンプ競技は純ジャンプとも呼ばれる。シャンツェのK点までの距離によってスモール,ミディアム,ノーマル,ラージ,フライングと5段階があり,個人と団体の区別がある。順位は2回のジャンプの飛型点と飛距離点の合計によって決定する。スウェーデンのヤン・ボークレフ選手によって始められたV字ジャンプは,当初,飛型点の減点対象であったが,彼に追従して飛距離を伸ばす選手が増えたため,現在ではこのスタイルは減点対象となっていない。複合競技はジャンプと距離の総合成績を競うもので,この競技の勝者は〈キング・オブ・スキー〉として称えられる。個人と団体がある。連続する2日間のうち,1日目はノーマルヒルのジャンプ,2日目は個人戦は15kmフリー,団体戦は5km×4名のリレーが行われる。個人,団体ともにジャンプの成績順にタイム差をつけて2日目の距離競技をスタートし,ゴールの順位がそのまま総合成績となる。これはグンダーセン方式とよばれ,観衆には勝敗の行方がわかりやすい。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ノルディック競技
のるでぃっくきょうぎ
nordic skiing (events)

もともと北ヨーロッパ、スカンジナビアで発達したスキー競技の一つ。スキーを履いたクロスカントリーの距離(耐久)競技と、ジャンプ競技がある。[編集部]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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