バリア機能(読み)バリアきのう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「バリア機能」の意味・わかりやすい解説

バリア機能
バリアきのう

身体の全表面を覆っている皮膚は強靭で弾力性に富み,外部からの刺激などに対して身体の内部を保護し,内部の水分などが体外に流出するのを防いでいる。こうした働きが皮膚のバリア機能である。皮膚の面積は大人の場合,平均で1万 6000m2あり,重さは体重の約 16%を占める。皮膚は,大きく分けると表皮,真皮,皮下組織の3層から成る。表皮の表面にある角質層は死んだ細胞であるが,重要なバリア機能の役割を果たしている。痛みを感じないため,それが厚い壁となって,薬品細菌などの外部からの侵入に対し内部にある真皮を保護している。また皮膚の表面にある皮脂膜も水の侵入や細菌の増殖を抑え,内部の水分の蒸発を防いでいる。さらに,表皮内にあるメラニン色素の働きにより,紫外線を吸収し,真皮への透過を防いでいる。

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妊娠・子育て用語辞典 「バリア機能」の解説

ばりあきのう【バリア機能】

皮膚の持つ大事な機能。体内の水分が皮膚から外に漏れだすのを防ぐ機能、さらに有害物(ウイルスや菌など)が皮膚から体内に入りこむのをブロックする機能です。内側外側両方から「バリア」しているのです。

出典 母子衛生研究会「赤ちゃん&子育てインフォ」指導/妊娠編:中林正雄(母子愛育会総合母子保健センター所長)、子育て編:渡辺博(帝京大学医学部附属溝口病院小児科科長)妊娠・子育て用語辞典について 情報