コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

バリエテ 〈フランス〉variété

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

バリエテ
ばりえて
Varit

フランスの詩人・文芸批評家バレリーの評論集。全五巻。1924~44年刊。青年時に書いたレオナルド・ダ・ビンチ論ほか一編を除き、著者が文名確立後発表の論文、随想を集めたもので、「多様性」を意味する標題そのままに多様な主題にわたる。これを著者自身は「文学的研究」「哲学的研究」「準政治的試論」「詩論と美学」「詩人の回顧」の5種に分類している。文学とは言語能力の拡大、変形にあるとして、伝記的批評を退けた作家論、作品論。意識的文学制作方法論の主張。詩の発現メカニズムの明晰(めいせき)な解剖。あいまいさを拒否する自意識劇の精密な分析。また、近代の混乱を直視しヨーロッパ文明の未来を憂える文明批評など。「純粋詩論」「パスカル批判」は論争を引き起こしたこともある。そのいずれも明晰、典雅な文体による厳密な思考表現で貫かれ、20世紀前半期批評文学の最高峰と目されている。[清水 徹]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

バリエテの関連キーワードオッフェンバックブールバール劇バラエティヤニングスエベール清水ナナ

今日のキーワード

書類送検

警察から検察官に対して事件を送致する場合 (送検) ,捜査に当たり逮捕した被疑者の身柄を引き続き拘束しておく必要があるときは書類,証拠物とともに身柄を送致するが,もともと逮捕しなかったり,一度逮捕した...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android