ヒカリモ(光藻)(読み)ヒカリモ(英語表記)Chromulina rosanoffii

  • ヒカリモ(光藻) Chromulina rosanoffii (Wor.) Bütscheli

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

黄色鞭毛藻類ヒカリモ目ヒカリモ科。淡水に産する。単細胞で1頂毛を有して遊泳するが,ときには細胞体はアメーバ状に変形もする。遊泳期のあとには水の表面に集って,薄い膜状の群体を形成する。その際細胞内の黄色の色素体は椀状を呈し,一方から弱光を当てるとその光を最も有効に使用できるように一定の方向に並ぶので,光が同じ方向に反射して,藻体は美しい黄金色に光ってみえる。この現象は,この群体が生じている井戸側面洞窟の壁,トンネル入口などを光源にしてみた場合にもみられる。

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世界大百科事典 第2版の解説

池沼,井戸または洞窟内の水たまりなどに生育する,単細胞遊泳性の黄金色藻綱の1種。動物学では,原生動物門有色鞭毛虫綱黄緑鞭毛虫目に属する。おもに春から秋に,短い柄をもつ球形細胞となって水面に浮上して群生し,細胞内の杯状の葉緑体により,入射光を反射して水面を光らせる。遊泳細胞は卵形,長さ8~9μm,幅4~6μmで,斜め前方に生ずる1本の鞭毛で泳ぐ。葉緑体は1個で,大きく,眼点はない。電子顕微鏡観察により,後方にのびるはずの鞭毛は退化して痕跡的となり,細胞外に突出していないことがわかった。

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世界大百科事典内のヒカリモ(光藻)の言及

【淡水藻】より

…現在,地球上には約3万種の藻類が知られ,淡水藻と海産藻類がそれぞれほぼ1/2をしめる。グループとして陸水にのみ生育する藻類は車軸藻類だけで,グループ全体の80~90%またはそれ以上の種類が陸水産である藻類は,緑藻類,ミドリムシ藻類,黄金色藻類(ヒカリモ類),黄緑藻類(不等毛類)などである。これとは逆に,海に多く生育する仲間は,紅藻類,褐藻類,ハプト藻類,渦鞭毛藻類などである。…

※「ヒカリモ(光藻)」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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