フィコエリトリン(英語表記)phycoerythrin

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

フィコエリトリン
phycoerythrin

藻紅素,フィコエリスリンともいう。紅藻一般に存在するフィコビリン系の色素蛋白質の一種。色素の部分は紅色で,フィコエリトロビリンといわれ,開環のテトラピロール誘導体。水溶液で橙黄色のケイ光を出す。光中ではアルカリですみやかに脱色する。葉緑体中にクロロフィル蛋白質やカロテノイドとともに存在する。光合成の際に,補助色素として有効な波長の光を吸収し,非常に効率よくそのエネルギーをクロロフィルに渡すという。

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大辞林 第三版の解説

フィコエリトリン【phycoerythrin】

紅藻類および藍藻類に存在する紅色の色素タンパク質。光合成で光のエネルギーをクロロフィルに伝達する。藻紅素。紅藻素。フェコエリスリン。

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精選版 日本国語大辞典の解説

フィコエリトリン

〘名〙 (phycoerythrin) 紅藻植物の葉緑体中に、葉緑素・カロチノイドとともに含まれる色素蛋白質。光合成に必要な光を吸収する。紅色柱状結晶で蛋白質と有色部に分かれる。藻紅素ともいう。

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世界大百科事典内のフィコエリトリンの言及

【色素】より

…(5)フィコビリン類 開環テトラピロールの構造をもつ藻類の色素。フィコエリトリン,フィコシアニンは,それぞれ紅色,藍色をもつ紅藻,ラン藻の光合成の補助色素として働く。植物の光条件を感知し,生体の諸機能を調節するフィトクロムもこの中に含まれる。…

【フィコビリン】より

…テトラピロールの誘導体で,フィコシアノビリン,フィコエリトロビリン,フィコウロビリンの3種がある。色素タンパク質としては,フィコエリトリン(紅色),フィコシアニン(青色)の2種があり,おのおの主としてフィコエリトロビリン,フィコシアノビリンを含む。これらは葉緑素(クロロフィル)の補助色素としての役割をもつ。…

【葉緑体】より

…葉緑体は黄色のカロチノイドのほかに多量の葉緑素(クロロフィル)を含んでいるので緑色に見える。褐藻や紅藻の葉緑体は葉緑素のほかにフィコキサンチンやフィコエリトリンを含んでいるので褐色または紅色に見える。葉肉細胞に含まれている葉緑体の数は通常数十~数百個程度であるが,1個の細胞に数千個以上の葉緑体が含まれる例や,ただ1個だけ含まれている例も知られている。…

※「フィコエリトリン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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