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フーリガン hooligan

翻訳|hooligan

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

フーリガン
hooligan

元来は乱暴者,無法者の意,現在では,サッカーの試合に乗じて競技場の内外で相手チームのファンを襲ったり器物をこわす暴徒をさす。一部には極右団体とのつながりもあると指摘されている。 1970年代頃からイギリスで目立つようになり,やがてヨーロッパ各地で問題を起こすようになった。 1985年には,ベルギーで行なわれたヨーロッパ・チャンピオンズカップ決勝戦の試合前にイングランドの観客がイタリアの観客席に殺到して 39人が死亡,350人以上が重軽傷を負い,以後,各国で対策が講じられるようになった。 1998年のワールドカップ・フランス大会,2000年のヨーロッパ選手権でもイングランドのフーリガンが騒ぎを起こし,イギリスはフーリガンの試合観戦や出国を制限するサッカー騒動取締法を制定した。

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デジタル大辞泉の解説

フーリガン(hooligan)

不良。ごろつき。あばれ者。
熱狂のあまり騒動を引き起こすスポーツファン。特に、サッカーファンにいう。→ティフォシ

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百科事典マイペディアの解説

フーリガン

ちんぴらやくざ,不良〉などの意。英国のサッカー場やその周辺で騒動や暴力沙汰を引き起こす熱狂的なファン。1970年代から1980年代にかけて深刻化し,英国では競技場の立見席の廃止や監視カメラの設置などの対策を実施してきた。

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デジタル大辞泉プラスの解説

フーリガン

英国の作家ウィリアム・ディールの長編小説(1984)。原題《Hooligans》。

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世界大百科事典 第2版の解説

フーリガン【hooligan】

一般に与太者,無頼を意味するフーリガンがイギリスで若者特有の文化現象として社会を悩ましはじめたのは古く,19世紀の末までさかのぼる。彼らはボーア戦争直前の大英帝国の危機の中から誕生してきた。フーリガンの由来については,アイルランド語を語源とする以外,いまだ定説はない。ミュージック・ホール,フットボール,独特の服装をシンボル化した彼らは世紀末の排外主義に走る一方,ビクトリア朝期の道徳規範に反抗する労働者文化としての側面ももっていた。

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大辞林 第三版の解説

フーリガン【hooligan】

ならずもの。特にヨーロッパで、サッカー場で騒ぎを起こす熱狂的なファンをいう。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

フーリガン
ふーりがん
hooligan

サッカーの試合場や、その周辺に現れて集団で暴力事件を引き起こす暴徒のことをさす。本来は「町の不良」「無頼漢」「ならず者」等を意味する英語。9世紀のロンドンの住人で、酒を飲んでは、しばしば乱暴狼藉(ろうぜき)をはたらいたアイルランド人の姓「Hoolihan(フーリハン)」が語源といわれている。一部メディアでは、「サポーターの一部のフーリガン」と表現することもあるが、彼らは暴徒であってサポーターではない。
 フーリガンの悪名が世界的に知られるようになったのは、1985年にベルギーで行われたヨーロッパ・チャンピオンズ・カップ決勝戦で「ヘイゼルの悲劇」とよばれる大惨事が起こってからである。キックオフから1時間後、ファン同士の小競り合いがきっかけになって、リバプールを応援するフーリガンがユベントス側の席になだれ込んだ。混乱から逃れようとしてユベントスを応援する観客がスタンド下へと殺到、ピッチとスタンドを区切る塀と、逃げ場を求めてスタンド下へ移動する観客の間に挟まれて39名もの命が奪われた。負傷者は400名を超え、この事件以後5年間、イングランドのクラブチームは国際試合への出場を禁じられた。
 1980年代に、イングランド、オランダ、ドイツなどで社会問題化したフーリガンは、各国警察の徹底したフーリガン封じや、運営組織の努力で弱体化したといわれているが、彼らが起こす暴力事件は後を絶たない。1998年ワールドカップ・フランス大会でも、2000年に行われたヨーロッパ選手権でも事件は起きている。フーリガンの存在は、人種や国籍を越えた世界の共通語とよばれるサッカーというスポーツにあって最大の恥部であり、あらゆる方策をとって根絶させなければならない問題である。[西村幸祐]
『ビル・ビュフォード著、北代美和子訳『フーリガン戦記』(1994・白水社) ▽ミッキー・フランシス、ピーター・ウォルシュ著、小林章夫訳『フーリガン』(2001・飛鳥新社)』

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