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ブタジエンゴム butadiene rubber

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ブタジエンゴム
butadiene rubber

ブタジエンのゴム状重合体。種々の特徴をもつゴム状弾性体が得られ,原料のブタジエンが安価なので,各国で量産に入っている。高シスのポリブタジエンゴムは,特異性重合触媒を使って溶液重合を行う。シス濃度がきわめて高い純ゴムタイプの合成ゴムで,耐摩擦性,耐老化性,加工性にすぐれ,自動車,航空機用タイヤ,コンベヤベルト,各種ゴムロールなどに使われる。これらのゴムに芳香系あるいはナフテン系の油を加えた油展ブタジエンゴムもあり,天然ゴムなどとブレンドして,パッキング,シール,ゴム引布などに利用される。

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百科事典マイペディアの解説

ブタジエンゴム

略称BR。ブタジエンの重合によって得られる合成ゴム。溶液重合法によって製造されており,使用する重合触媒により立体構造が違ってくる。摩耗しにくく,低温でも性質が変わりにくいなどの特徴をもち,タイヤをはじめとする多くのゴム製品に広く使用されている。
→関連項目ステレオゴム

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世界大百科事典 第2版の解説

ブタジエンゴム【butadien rubber】

略称BR。ブタジエンを重合させて得られる合成ゴム。タイヤをはじめ多くのゴム製品に広く使用される汎用合成ゴムである。以前は乳化重合法によるものもあったが,現在生産されているものは溶液重合法によっており,使用する重合触媒の種類によってBRの立体構造などがかなり異なる。チーグラー触媒を用いてブタジエンを不活性炭化水素溶媒中で重合させるとシス‐1,4結合を90~98%含むポリブタジエンすなわち高シスBRが得られる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ブタジエンゴム
ぶたじえんごむ
butadiene rubber

汎用(はんよう)合成ゴムの一種。ASTM(アメリカ材料試験協会)の規格による略称はBR。ブタジエンの重合体(ポリブタジエン)で、次の3種類に大別される。
(1)高シスBR ブタジエンのツィーグラー(チーグラー)系触媒による溶液重合で合成されるシス-1,4結合が96%以上の立体規則性ポリマー(重合体)である。スチレン・ブタジエンゴムに次いで多く使われる汎用ゴムで、天然ゴムと同じように加硫できる。反発弾性が大きく、耐摩耗性や低温特性が優れ、透明性・耐老化性がよく、動的発熱が小さい。欠点は高伸度で結晶化しがたく、加工性、引裂き強度が劣ることである。天然ゴムと混合してタイヤ、ベルト、履き物、ホース、ゴルフボール、工業用品などに用いる。
(2)低シスBR 有機リチウム触媒による溶液重合か乳化重合によって合成され、シス-1,4結合が10~35%含まれる。高シスBRと類似した性質であるが、低温特性がやや低い。高シスBRと同じ汎用ゴムとして使われるほか、プラスチックの耐衝撃性や低温特性を改良するために用いられる。乳化重合によってつくられる低シスBRラテックスはポリスチレンの耐衝撃性改良ブレンド用(ABS樹脂の一成分)に使われる。
(3)1,2BR ツィーグラー系または有機金属‐極性化合物系触媒による溶液重合で合成され、1,2結合が90%以上の立体規則性ポリマーである。結晶度を調節すると熱可塑性エラストマーとなる。履物、ラップフィルム、スポンジ製品などの用途がある。[福田和吉]

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