ブレイン(読み)ぶれいん(英語表記)John Gerard Braine

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ブレイン」の意味・わかりやすい解説

ブレイン(John Gerard Braine)
ぶれいん
John Gerard Braine
(1922―1986)

イギリス小説家ヨークシャーの生まれ。本屋や家具店、工場などを転々としたのち図書館に勤める。1957年『上流階級の部屋』(邦訳名『年上の女』)を発表。一躍注目された。これは、労働者階級出身の青年が富と権力にあこがれ、彼を愛する年上の女を自殺させてまでも、上流社会の娘と結ばれるという物語で、いわゆる「アングリー・ヤングメン(怒れる若者たち)」の1人と目されるに至った。ほか続編の『上流の生活』(1962)、『朝までいっしょに』(1970)などがある。

[山中信夫]

『福田恆存訳『年上の女』(1959・河出書房新社)』『河野一郎訳『朝までいっしょに』(『現代世界の文学』所収・1977・集英社)』


ブレイン(Dennis Brain)
ぶれいん
Dennis Brain
(1921―1957)

イギリスのホルン奏者。ロンドンに生まれる。名手だった父オーブリーに手ほどきを受け、ロンドンの王立音楽大学でも父に師事、1938年にデビュー。第二次世界大戦中はイギリス空軍軍楽隊で活動、戦後ロイヤル・フィルハーモニーを経てフィルハーモニア管弦楽団の首席奏者となり、名をあげた。デニス・ブレイン管楽合奏団を結成、また独奏や室内楽でも活躍、ヒンデミットをはじめ幾人かの作曲家から作品を献呈され、ホルン界の至宝といわれたが、若くして交通事故死した。豊麗な響きに支えられた品のよい演奏で聴き手を魅了したが、その一端レコードでうかがうことができる。

[岩井宏之]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ブレイン」の意味・わかりやすい解説

ブレイン
Bruyn, Bartholomäus

[生]1493頃.ウェーゼル
[没]1555. ケルン
ドイツの画家。主としてケルンで活躍。ヨース・ファン・クレーフェに影響されたが,1520年以降 M.ヘームスケルクや J.スコレルの作品を通じてミケランジェロや A.サルトの作風を吸収。当時のライン下流域地方を代表する画家で,肖像画を得意とした。作品は『ゲルハルトとアンナの巡礼』 (ケルン,ワルラフ=リヒアルツ美術館) など。同名の息子も画家。

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