デジタル大辞泉
「ブーメラン効果」の意味・読み・例文・類語
ブーメラン‐こうか〔‐カウクワ〕【ブーメラン効果】
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
ブーメラン‐こうか ‥カウクヮ【ブーメラン効果】
〘名〙 (
ブーメランは当たらないときに自然に
手元に戻ってくるところから)
資本財を
発展途上国に輸出した結果、安い製品が逆輸入されて資本財輸出国の国内産業と競合する
効果があること。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
ブーメラン効果
ブーメランこうか
boomerang effect
出発点へ再び戻ってくる効果をいう。 1960年代を通じての賃金上昇傾向のなかで日本では労働集約品がコスト高になり,安い発展途上国からの輸入品との競争が激化した。そのため多くの企業が低賃金労働を求めて東南アジアなどの低賃金国へ生産拠点を移したが,そこでの生産物の一部は日本に逆輸入されてきて,初めの輸入競争圧力を一層強める傾向をもった。いったん放出した競争圧力が再び戻ってくるところから,オーストラリア先住民の武器にちなんで名づけたものである。ただし出ていくのが大企業,中企業であり,国内で競争激化にさらされるのが零細企業である点に産業構造調整上の大きな問題を含んでいる。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報