プレイボーイ(読み)ぷれいぼーい(その他表記)Playboy

日本大百科全書(ニッポニカ) 「プレイボーイ」の意味・わかりやすい解説

プレイボーイ
ぷれいぼーい
Playboy

アメリカの月刊男性誌。1953年ヒュー・ヘフナーHugh Marston Hefner(1926―2017)が創刊。健康的な「隣の女の子」風のヌード写真と、硬軟取り混ぜた質の高い記事が売り物。性の解放に果たした役割や、ヌード雑誌に質の高さを持ち込んだ功績は大きい。1980年代以降、時代の変化と『ペントハウスPenthouseをはじめとするより露骨な類似誌の氾濫(はんらん)もあって伸び悩み、号あたりの販売部数は1970年代なかばの720万部をピークに、2010年には157万部にまで落ち込んでいるが、男性誌トップの座に揺るぎはない。発行元のプレイボーイ・エンタープライズ社はライバル社からの買収攻勢に対抗するため、2011年3月にヒュー・ヘフナー編集主幹兼最高クリエイティブ責任者の指揮下、第三者保有の普通株すべてを買い戻し、株式上場をやめる決定を下した。1975年(昭和50)以来日本版が集英社から提携刊行されてきたが、2009年(平成21)1月号を最後に休刊となっている。

[星川正秋]

『常盤新平著『アメリカの編集者たち』(新潮文庫)』『伊藤俊治著『新編ピンナップ・エイジ』(ちくま学芸文庫)』『Gretchen Edgren, Murray FisherThe Playboy book ; forty years (1994, General Pub. Group, Santa Monica)』

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改訂新版 世界大百科事典 「プレイボーイ」の意味・わかりやすい解説

プレイボーイ
Playboy

アメリカの男性向け月刊誌。1953年冬に,もと《エスクワイア》誌のコピーライターだったヘフナーHugh Hefner(1926- )がシカゴで創刊。独特の快楽主義で貫かれた内容,デザインと,毎号選ばれる〈職業臭を感じさせない〉若い女性のカラー・ヌード写真の折込み(創刊号では同年封切りの《ナイアガラ》で名が出ることになるマリリン・モンローを使った)を売りものにした。雑誌と並行して全米の主要都市につくられた〈プレイボーイ・クラブ〉は,豊かな乳房をもち,ウサギの衣装をつけた〈バニー・ガール〉によって関心を呼び,1960年までに同誌の広告収入は200万ドル,予約購読者は100万人に達し,〈プレイボーイ帝国〉が築かれていった。今日では,女性を男性の愛玩物とみなすヘフナーの〈快楽主義哲学〉には古さが感じられるが,当時としては,すでに《キンゼー報告》(1948)で指摘されていたアメリカ人の性行動と性意識の変化をマス・カルチャーと大衆消費の世界に一気に引き出した点で,本誌の刊行と浸透は,避妊用ピルの普及とともにアメリカの〈性革命〉史のなかで重要な意味をもつ。発行部数はアメリカ国内で約300万部,国外で約450万部,年間総収益2億9700万ドル(1997)。
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百科事典マイペディア 「プレイボーイ」の意味・わかりやすい解説

プレイボーイ

米国の月刊誌。1953年シカゴでH.M.ヘフナー〔1926-〕が創刊,編集長となる。ヌード写真を多載する男性向け雑誌で,洗練された読物インタビュー,書評などにも定評がある。発行部数約315万部(1999年)。
→関連項目ニュートンモンロー

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