翻訳|benchmark
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
ものごとの基準や指標となるもの。本来は土地を測量する際に地表の高低差を表す水準点をさすことばであるが、今日では地理や環境、建築、機器やコンピュータ、経営や企業、投資といったさまざまな分野で、比較や評価を行うために不可欠な基準を表す名称として浸透している。
たとえば、コンピュータの性能を公平に比較するための評価や性能を表す値をベンチマークスコアという。製品の性能をベンチマーク(公正な基準)をもとに検査し、総合的な評価を与えるには、ベンチマークの標準化促進のため設立された非営利団体SPEC(Standard Performance Evaluation Corporation、標準性能評価法人)のプログラムを用いることが必須である。また、パーソナルコンピュータの場合、専用のソフトウェアを使用し、データ処理の速度や電力消費量などの性能を計測することをベンチマークテストとよぶ。金融や資産運用においては、目標とする基準やパフォーマンス評価のための基準をさし、日本で株式を運用するケースでは、日経平均株価や東証株価指数(TOPIX(トピックス))がこれにあたる。また、環境問題や地球温暖化の対策に関しても、評価のための目標としてベンチマーク(指標)を設けるケースがみられる。東京都では同業種・同規模程度の事業所で、年間の二酸化炭素排出量を確認することができるようにしている。このベンチマーク(評価指標)は、2010年度(平成22)から都内の事業所に義務づけた地球温暖化対策報告書制度において、事業所から提出された報告書の二酸化炭素排出量をもとに算出された数値を集計したものである。
[編集部]
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