日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
ペブスナー(Antoine Pevsner)
ぺぶすなー
Antoine Pevsner
(1886―1962)
ロシア出身のフランスの彫刻家。オリョール生まれで、本名はNatan Abramovich Pevzner。キエフ(現、キーウ)の美術学校で学び、1911年パリへ出かけ、アルキペンコ、モディリアニと親交を結ぶ。1917年モスクワに戻り、マレービチ、タトリンらの構成主義運動に共鳴、1920年最初の個展を街頭で開く。1923年にパリへ亡命。1927年弟のナウム・ガボとともにディアギレフのバレエ団のために舞台装置を担当。1930年フランス国籍を得、「抽象=創造(アプストラクシオン・クレアシオン)」などに参加して、ガボとともにヨーロッパにおける構成主義の代表的彫刻家と目された。『展開された円柱』(1942、ニューヨーク近代美術館)、『力学的構成』(1947、パリ国立近代美術館)などの代表作がある。
[木村 浩]