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【ホイジンガの〈遊び〉論】
この遊びの大衆化の傾向とそれが遊びそのものにもたらす危機とを感じとり,それに反発した学者が,たとえば,ホイジンガであった。その著《ホモ・ルーデンス》(1938)の根底にはこうした切実な問題意識を認めることができる。それは遊びに関する理論の出発点であった。…
…現代社会が子どもとおとなの遊戯として知っている活動について,未開社会と伝統的社会に,とりわけその儀礼としての存在を探す試みが,その後文化人類学者によって営々と続けられたのである。しかし,未開社会と現代社会とを進化の軸上にとって遊戯の社会的機能を比較するというしかたで提出されたこの文化先行説に対しては,ホイジンガ(《ホモ・ルーデンス》)に代表される遊戯先行説が対立している。彼はあらかじめ設定した遊戯の諸要素を,文化の諸領域に広範に確認するという作業を通して,文化は遊戯の中で始まったこと,文化は遊戯のより高次の諸形態であることを論じるのである。…
※「ホモルーデンス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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