改訂新版 世界大百科事典 「マドゥラ島」の意味・わかりやすい解説
マドゥラ[島]
Pulau Madura
インドネシア,ジャワ島の北東に,狭いスラバヤ水道を隔てて隣接する島。昔からジャワの属島として扱われた。東西に細長く,面積4470km2。人口約250万で,人口密度は500人/km2を超える。中心都市は南岸中部のパメカサン。全体がジャワ北部の石灰岩山地の連続で,低い丘陵地からなり,最高点はタンブクー山(471m)。乾季が長く雨が少ないこともあり,土地は肥沃でない。住民は開化(第2次)マレー系のマドゥラ族で,言語,性格ともにジャワ族と異なる。環境の不良なこともあってか勤勉,節約を特色とし,ジャワへの出稼ぎ,移住も多い。土地耕作率は全面積の82%に及び,畑作を主とし,また牧牛を行い肉牛としてジャワに移出する。製塩,沿岸漁業も重要な生業である。
執筆者:別技 篤彦
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報