マート(読み)まーと(英語表記)Maāt

精選版 日本国語大辞典 「マート」の意味・読み・例文・類語

マート

〘名〙 (mart) 市場商業中心地

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デジタル大辞泉 「マート」の意味・読み・例文・類語

マート(mart)

市場いちば。商業の中心地。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「マート」の意味・わかりやすい解説

マート
まーと
Maāt

最古の時代から知られている古代エジプトの女神で、真実、法、権利、秩序をつかさどり、死者の裁判で重要な役割を果たした。このためギリシア人はマートをギリシアの女神テミスと同一視した。マートは太陽神ラーの娘とされ、トト(原語ではジェフティ)神の助言のもとに、プタハ神およびフヌム神とともに創造の作業を行った。マート神のシンボル羽毛で、これは『死者の書』では、死者の心臓を量る秤(はかり)の一方にのせる分銅として描かれている。普通名詞としてのマートは古代エジプト人の道徳観を表しており、王たちはしばしば「マートにおいて生命あり」ということばを記し、マートを守ることを誓った。

矢島文夫


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「マート」の意味・わかりやすい解説

マート
Maat

古代エジプトの神。権利と真実と正義の女神。レーの娘で腹心の友。「マートの主人」と呼ばれるトートの妻。直立あるいは膝を曲げてすわり,頭にだ鳥の羽を載せている女の姿で表現される。オシリスの裁きの間で人間の魂が真実かどうかをはかる。正義,真実を好む神々は,マートの小像の供物を最も喜んだという。宗教改革を行なったことで有名なアメンホテプ4世 (→イクナートン ) の標語は「マートにおいて生きる」ことであった。

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