最古の時代から知られている古代エジプトの女神で、真実、法、権利、秩序をつかさどり、死者の裁判で重要な役割を果たした。このためギリシア人はマートをギリシアの女神テミスと同一視した。マートは太陽神ラーの娘とされ、トト(原語ではジェフティ)神の助言のもとに、プタハ神およびフヌム神とともに創造の作業を行った。マート神のシンボルは羽毛で、これは『死者の書』では、死者の心臓を量る秤(はかり)の一方にのせる分銅として描かれている。普通名詞としてのマートは古代エジプト人の道徳観を表しており、王たちはしばしば「マートにおいて生命あり」ということばを記し、マートを守ることを誓った。
[矢島文夫]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
乞巧奠〈公事十二ケ月絵巻〉〘 名詞 〙 陰暦七月七日の行事。乞巧は技工、芸能の上達を願う祭。もと中国の行事であるが、日本でも奈良時代以来、宮中の節会(せちえ)としてとり入れられ、在来の棚機津女(たなば...