ムリダンガ(英語表記)muridangam

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ムリダンガ
muridangam

インドの両面太鼓。木をくりぬいた長い形のの両面に羊皮を張り,皮革で締めてある。紐を締めたりゆるめたりすることによって音高が自由に変えられる。一方の面に,マンガン飯粒などを練り合せたものが塗りつけられている。両手で演奏されるが,いろいろな部分を種々の奏法でたたき,異なった音色が作り出される。

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世界大百科事典 第2版の解説

ムリダンガ【mridaṅga(m)[サンスクリツト]】

南インドの太鼓(イラスト)。古典音楽の伴奏に用いられる。パカワージ,ムリダングmridangと呼ばれる同類の楽器が北インドにもある。中央がふくらんだ円筒形の両面太鼓で,あぐらをかき,横にして両手で挟むような形で演奏する。リズムは高度に発達しており,さまざまなリズム・パターンを駆使しての即興演奏が行われる。ターラ(拍子)の第1拍目を強調するために,同じパターンを3回繰り返して最後の拍が第1拍目にくるように計算されたマクタmakuta(マクタムmakutam)の技法や,演奏の速度を2倍の速さにして2回繰り返し,ターラの中にぴたりとおさめる技法には,インド音楽の論理的な性格がよく表れている。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ムリダンガ
むりだんが
mdaga

南インドの両面樽(たる)型太鼓。タミル語ではムリダンガムという。大型の男性歌手伴奏用で、全長約60センチメートル、胴の太い部分の周囲約90センチメートル、直径は小膜面約20センチメートル、大膜面約24センチメートル。膜面はともに水牛と羊の皮を組み合せ3枚重ねにし、革紐(ひも)で胴に締める。小膜面は外側の皮のみ中央を円状に切り取り、そこにマンガン粉などの黒色ペーストをつける。大膜面は外側皮2枚を円状に切り取り、演奏直前に米粉からつくるペーストをつけて小膜面の1オクターブ下に調律する。奏者は指や手のひらを使って十数種の打音を生み出す。南インド古典音楽の主要打楽器として、声楽などの即興伴奏や即興ソロを行う。現在、古典音楽の中心地チェンナイ(マドラス)にはタンジョールとプドゥコタイの二大流派があり、パルガット・ラグー、U・K・シバラーマン、トゥリチー・シャンカラムが三大奏者といわれている。なお、北インドでも声楽ドゥルパッドに用いる太鼓パッカワージをこの名でよぶことがある。[柴田典子]

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