メゾチント(読み)めぞちんと

デジタル大辞泉 「メゾチント」の意味・読み・例文・類語

メゾチント(〈イタリア〉mezzotinto)

銅版全面に細かく交差する線をあらかじめ刻み込み、その線をつぶしたり、削ったりして明暗をつける、銅版画技法。筋彫り銅版。

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精選版 日本国語大辞典 「メゾチント」の意味・読み・例文・類語

メゾチント

  1. 〘 名詞 〙 ( [イタリア語] mezzotinto 「中間調」の意 )[ 異表記 ] メゾティント 銅版画の技法の一つ銅板の全面にあらかじめ細かく交差する線を刻み込んでおき、その線をつぶしたり削ったりして明部を出していく方法。明暗の微妙な階調がつき、中間調を表現できるのが特色。〔外来語辞典(1914)〕

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「メゾチント」の意味・わかりやすい解説

メゾチント
mezzotinto

銅版画の技法の一種。 1640年頃オランダ人 L.ファン・ジーゲンが考案し,17~18世紀特にイギリスで発達した技法。まず銅板の全面を鋸歯状の多数の刃をもつロッカーと呼ばれる道具を用い無数の点でくまなくぎざぎざに傷つけ,印刷したとき真黒になるような素地をつくる。次にスクレーパーとバニッシャーと呼ばれる道具でぎざぎざをつぶして明部を出し,黒色から白色までの諧調をつくる。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「メゾチント」の意味・わかりやすい解説

メゾチント
めぞちんと

銅版画

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世界大百科事典(旧版)内のメゾチントの言及

【凹版】より

…平らな銅などの金属面に手彫りなどによって彫りくぼめる方法と,写真を利用して彫りくぼめる方法(いわゆる写真製版の利用)とに大別される。前者はさらに彫り方によって,ドライポイント,メゾチントなど直接金属面を彫る彫刻凹版(直刻凹版ともいう)と,版材に薬品を作用させ腐食によって彫りくぼめるエッチング,アクアチントなどの食刻凹版に分けられるが,実際にはこれらの手法を混用することも多い。後者の写真製版によるものはいわゆるグラビアである。…

※「メゾチント」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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