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メーガドゥータ Meghadūta

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

メーガドゥータ
Meghadūta

インドのサンスクリット抒情詩。邦訳名『雲の使者』。4~5世紀頃の詩人カーリダーサ作。中部インドに流謫の日をおくるヤクシャ (クベーラ神の従者) が,空ゆく雲に託してヒマラヤのふもとに残した妻に贈る愛慕の詩。

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世界大百科事典 第2版の解説

メーガドゥータ【Meghadūta】

インド古典期の最高の詩人であるカーリダーサ(4~5世紀)が著したサンスクリットの抒情詩。〈雲の使者〉という意味。伝本は多く,南インド所伝のものは《メーガサンデーシャMeghasaṃdeśa(雲の伝言)》と呼ばれ,いずれも110ないし120の詩句よりなる。富の神クベーラ(毘沙門天)に仕える1人のヤクシャ(夜叉)が勤めを怠ったために追放され,中インドのラーマギリの山中に住んでいたが,雨季を告げる雲が北方に進むのを見て,ヒマラヤのアラカー(クベーラの都)に残した妻をしのび,雲に音信を託してよんだ詩という設定になっている。

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世界大百科事典内のメーガドゥータの言及

【カーリダーサ】より

… カーリダーサの戯曲作品としては,そのほかに,天女ウルバシーとプルーラバスとの恋愛を主題とする,5幕よりなる《ビクラマ・ウルバシーヤ》と,アグニミトラ王とビダルバ国の王女マーラビカーとの恋愛を主題とする,5幕よりなる《マーラビカーとアグニミトラ》とがあり,それぞれ傑作とされている。彼はまた,《ラーマーヤナ》に題材をとった19章よりなる叙事詩《ラグの系譜》,シバ神とパールバティーの恋愛と結婚を主題とする8章よりなる叙事詩《クマーラの誕生》,ゲーテに絶賛された珠玉の抒情詩《メーガドゥータ(雲の使者)》を著した。《メーガドゥータ》は後代に使者(サンデーシャ)文学の流行をもたらした。…

※「メーガドゥータ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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