ラウエ斑点(読み)ラウエハンテン

デジタル大辞泉 「ラウエ斑点」の意味・読み・例文・類語

ラウエ‐はんてん【ラウエ斑点】

単結晶X線を照射し、回折像を撮影したときの写真にみられる黒い斑点群。結晶格子面特定波長のものが回折され、対称的な配列を示す。1912年にラウエ発見

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精選版 日本国語大辞典 「ラウエ斑点」の意味・読み・例文・類語

ラウエ‐はんてん【ラウエ斑点】

  1. 〘 名詞 〙 ラウエ法で撮影された写真上の斑点。結晶構造、X線の波長などから決まる、ある条件を満足する点にこの斑点ができるため、逆にこの斑点を解析すると結晶の構造についての知識が得られる。一九一二年M=ラウエが発見した。

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法則の辞典 「ラウエ斑点」の解説

ラウエ斑点【Laue spot】

X線応力測定法の応用一つで,たとえば背面反射法を用いて単結晶体に白色X線を照射したとき,ブラッグ角*を満足するフィルム上の位置に周期的に斑点が現れ,双曲線を形成する.この斑点列をもとに結晶の構造解析が可能となる.

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世界大百科事典(旧版)内のラウエ斑点の言及

【X線】より

…その電子がK殻にあった電子であれば,この不連続はK吸収端と呼ばれる。 波動の特徴は回折現象を起こすことであるが,X線が結晶によって回折され,その結晶特有の回折斑点(ラウエ斑点という)を与えることが1912年ラウエによって発見され,X線が波動としての性質をもつことが明らかにされた。ラウエはさらに,回折の条件として,ラウエ条件を定式化し,結晶中の原子間隔,X線の波長,入射方向,回折線の現れる方向の間の関係を導いた。…

※「ラウエ斑点」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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