ローブ・デコルテ(読み)ローブデコルテ

百科事典マイペディア 「ローブ・デコルテ」の意味・わかりやすい解説

ローブ・デコルテ

衿(えり)を大きく刳(く)り背や肩をあらわにしたドレス。イブニングドレスが代表的。普通ワンピース仕立てで,丈は床まで,袖(そで)なしで手袋は長いものを用いる。帽子はかぶらないが,宝冠をつける場合もある。外出の際は毛皮などのストールケープをはおる。日本では1886年宮中の洋式服制が定められ,大礼服マントー・ド・クールに次ぐ女性の中礼服として用いられた。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

世界大百科事典(旧版)内のローブ・デコルテの言及

【服制】より

…洋式服制は,86年6月23日の宮内省内達で実現した。西欧宮廷と同様な大礼服マントー・ド・クールmanteau de cour,中礼服ローブ・デコルテrobe décolletée,小礼服ローブ・ミーデコルテrobe me‐décolletée,通常礼服ローブ・モンタントrobe montanteである。大礼服は新年式に着用する豪華な最高礼服で,トレーンを引き,その長さとお裾奉持の人数は,身分によって定まる。…

【ローブ】より

…ローブ・ア・ラングレーズrobe à l’anglaiseは簡素なイギリス風,ローブ・ア・ラ・ポロネーズrobe à la polonaiseはポーランド風など,各国のモードをとり入れてフランス化したものが流行した。 日本で明治時代に宮中の礼服として採用されたローブ・デコルテrobe décolletéeは,衿を大きくく(刳)り,背や肩をあらわにしたドレス,ローブ・モンタントrobe montanteは衿が首の長さいっぱいまであり,袖も長いドレスをいい,これらは今日にも残されている。【池田 孝江】。…

※「ローブ・デコルテ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android