翻訳|warfarin
血液凝固阻止剤(抗凝血剤)で、肝臓における血液凝固因子(第Ⅱ・第Ⅶ・第Ⅸ・第X因子)の生合成を抑制し、クマリン誘導体としての抗凝血作用を現す。医薬品としてはワルファリンカリウムが使われる。これは白色結晶性粉末で、においがなく味はわずかに苦い。血栓症や塞栓(そくせん)症の治療および予防に適用される。また、ビタミンK剤とよく拮抗(きっこう)するので、本剤の過剰投与による出血傾向はビタミンK剤の投与で阻止できる。錠剤(1ミリグラム、5ミリグラム含有)が市販されている。初回20~40ミリグラムを経口投与し、一両日休薬して凝固能を確認後、1日1回1~5ミリグラムを維持量とする方法と、初めから5~6ミリグラムを1日1回投与する方法とがある。絶えず血液凝固能検査(プロトロンビン時間の測定など)を行う必要があり、また他剤との相互作用が多くみられるので注意する。なお、極量は1回75ミリグラムである。
[幸保文治]
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