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塞栓 ソクセン

世界大百科事典 第2版の解説

そくせん【塞栓 embolus】

血栓が流血中に脱落したり,異物が脈管内に流れ込んだりして,血液またはリンパ液により運ばれて,細い血管またはリンパ管に達して,それ以上進むことができなくなって管腔を閉塞する。このように管腔を閉塞したものを塞栓,このような現象を塞栓症embolismという。塞栓の大部分は血栓であるが,そのほか細胞や組織塊,脂肪,色素,寄生虫体および虫卵,細菌塊,ガスまたは空気であることもある。脂肪塞栓症は,骨折や手術のときに,骨髄の脂肪や脂肪組織の脂肪が血管内に入り塞栓となるものである。

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大辞林 第三版の解説

そくせん【塞栓】

血管やリンパ管をふさぐもの。脂肪・腫瘍・ガス・空気・細菌など、血管内で生じたものや外部から流入した遊離物がある。栓塞。栓子。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

塞栓
そくせん

脈管(血管、リンパ管)の中で、血栓とか、外から流入してきた異物が脈管の細いところに流れ込んで、血液、リンパ液の流れをふさいでしまうことがあり、この流れをふさいでいるものを塞栓とよび、これにより発生する病的状態を塞栓症という。塞栓の種類には、血栓、脂肪、ガス、空気、寄生虫とその虫卵、癌(がん)細胞、細菌などがあり、それぞれ血栓性塞栓症、脂肪塞栓症、ガス塞栓症、空気塞栓症、虫卵塞栓症、細胞または組織塞栓症、細菌塞栓症などとよばれる。ガス塞栓症は、高圧下では血中に溶解していたガスが、減圧時にふたたびガス泡となるためにおこるもので、潜函(せんかん)病(減圧症)のときにみられる。塞栓がおこると、それより末節の血流が絶えて組織が壊死(えし)をおこす。[伊藤健次郎]

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世界大百科事典内の塞栓の言及

【脳梗塞】より

…脳梗塞は次の四つに大きく分けられる。すなわち,動脈硬化であるアテローム硬化を伴う脳血栓症,脳塞栓症,他の原因による脳梗塞,原因不明の脳梗塞である。(1)アテローム硬化を伴う脳血栓症 頸動脈や脳動脈にアテローム硬化をきたし,その部に凝血塊(血栓)を生じるもので,俗に脳血栓ともいわれる。…

※「塞栓」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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