一実神道(読み)いちじつしんとう

精選版 日本国語大辞典 「一実神道」の意味・読み・例文・類語

いちじつ‐しんとう ‥シンタウ【一実神道】

〘名〙 両部習合神道一つ。中古以来、天台宗仏徒によって唱導されたもの。山王一実神道(さんのういちじつしんとう)
※仏国暦象編(1810)序(古事類苑・神祇四三)「又妨吾皇国皇神之道、并吾山家所一実神道、野山所伝御流、及両部神道

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「一実神道」の意味・読み・例文・類語

いちじつ‐しんとう〔‐シンタウ〕【一実神道】

山王さんのう一実神道」の略。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「一実神道」の意味・わかりやすい解説

一実神道
いちじつしんとう

一実とは真実の一乗の意で『法華経』の所説のこと。本地垂迹思想隆盛を背景に中世に天台教学によって発展した神道論。両部,伊勢神道と並んで,江戸時代にいたるまで上流階級から庶民にいたるまで影響を及ぼした。日本天台宗の中心比叡山延暦寺の土地神である日吉神社山王としてあがめ,それを中心として山王 21社をそれぞれ仏,菩薩に配し,『法華経』に基づく国家守護的な思想を説いた。『平家物語』『太平記』などに表われた宗教思想の一面をなしているといえよう。山王一実神道,日吉神道とも呼ばれる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「一実神道」の意味・わかりやすい解説

一実神道
いちじつしんとう

山王神道

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

潮力発電

潮の干満の差の大きい所で、満潮時に蓄えた海水を干潮時に放流し、水力発電と同じ原理でタービンを回す発電方式。潮汐ちょうせき発電。...

潮力発電の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android