コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

一献料 いっこんりょう

1件 の用語解説(一献料の意味・用語解説を検索)

世界大百科事典 第2版の解説

いっこんりょう【一献料】

〈一献〉は小酒宴のことであるが,鎌倉中期ごろから訴訟を有利に進めるため,幕府の奉行人を招き,酒肴(しゆこう)・一献を勧めることが行われるようになり,室町時代には荘園に対する反(段)銭など諸賦課の免除,訴訟のさいに奉行人や守護・守護代に一献料・酒肴料・礼銭などを贈るのが通例となる。奉行人らもそれを恒常的な収入とした。荘園において,一献料は年貢から半分支出され,百姓が半分負担するのが恒例であった。【網野 善彦

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. 収録データは1998年10月に編集製作されたものです。それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。また、本文中の図・表・イラストはご提供しておりません。

世界大百科事典内の一献料の言及

【もてなし】より

… また訴訟にあたって,担当の奉行を招き,饗応し,引出物を贈ることも,前掲の太良荘預所による六波羅探題の奉行のもてなしにみられるように,鎌倉時代後期以降はふつうのことになっていた。当事者はそれによって奉行との人間関係を強め,訴訟を有利に導びこうとしたのであるが,この費用は〈沙汰用途(訴訟費用)〉の一部とされ,やがて室町時代になると,幕府の賦課する段銭(たんせん)の免除などのための訴訟にあたって,荘園支配者が奉行をもてなす費用は一献料(いつこんりよう),酒肴料(しゆこうりよう)といわれ,百姓がその半分を負担するのが慣行化し,奉行もその収入を当然のこととして期待するようになっていく。訴論人の主張の対決よりも,こうしたもてなしによる訴訟の解決方法が一般化した点にも,日本の社会におけるもてなしの慣習の根深さがうかがわれる。…

※「一献料」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. 収録データは1998年10月に編集製作されたものです。それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。また、本文中の図・表・イラストはご提供しておりません。

一献料の関連キーワード一献宴穏の座宴の座残肴酒宴酒興酒座芸妓納杯東条景信

今日のキーワード

大寒

二十四節気の一つ。元来,太陰太陽暦の 12月中 (12月後半) のことで,太陽の黄経が 300°に達した日 (太陽暦の1月 20日か 21日) から立春 (2月4日か5日) の前日までの約 15日間で...

続きを読む

コトバンク for iPhone