一粒の麦(読み)ヒトツブノムギ

関連語 ツブ 実例 初出

精選版 日本国語大辞典 「一粒の麦」の意味・読み・例文・類語

ひとつぶ【一粒】 の 麦(むぎ)

  1. ひとり人間。ひとりの犠牲によって、多くの人々が救われるという真理を示したイエス‐キリストのことばによるたとえ。
    1. [初出の実例]「一粒(ツブ)の麦(ムギ)もし地に落て死ずば」(出典:引照旧新約全書(1904)約翰伝)

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故事成語を知る辞典 「一粒の麦」の解説

一粒の麦

一人の犠牲によって、多くの人々が救われることのたとえ。

[使用例] 今や篠田の身は一片の拘引状と交換せられんとすなり、〈略〉篠田はおもむろにその背を撫しつ、「君、忘れたのか――一粒の麦種地に落ちて死なずば、如何いかで多くの麦生い出でん」[木下尚江*火の柱|1904]

[由来] 「新約聖書―ヨハネ伝・一二」で、自らの死を予感したイエスが、人々に語ったことばから。口語訳では、「一粒の麦が地に落ちて死ななければ、それはただ一粒のままである。しかし、もし死んだなら、豊かに実を結ぶようになる」とあります。イエスは、自分を「一粒の麦」にたとえて、その死が多くの人の救いとなるだろうと述べています。

〔異形〕一粒の麦、地に落ちて死なずば。

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