三所神社(読み)さんしようじんじや

日本歴史地名大系 「三所神社」の解説

三所神社
さんしようじんじや

[現在地名]池田町川崎

やまうえにある旧郷社。祭神は大山祇命・句句理姫命・倭建命。社伝によれば、阿波国守護小笠原長経が大西おおにし城を築いた正治元年(一一九九)創建と伝える。社殿裏山に桜の大樹があり、その開花の様子により、その年の吉凶を占ったことから、古くはさくら宮と称し、桜を「世の中桜」と呼び習わしてきたという。当社には応永七―一〇年(一四〇〇―〇三)の奥書をもつ大般若経が所蔵され、当地の中世史料として価値が高い。当社については応永一〇年付で大般若経巻二八〇に「阿州三好郡大井庄南河崎大明神」、巻三九〇に「阿州三好郡太井庄中西郷南河崎大明神」とあり、当地は一五世紀初頭には太井たい(田井庄)中西なかにし郷に属していた。

三所神社
さんじよじんじや

[現在地名]笠間市笠間

おお町の北端にある。祭神は大国主命・事代主命・建御名方命・美保津命。旧村社。「笠間城記」によれば、建保三年(一二一五)笠間時朝が宇都宮の二荒山大明神の分霊を祀り、笠間城の鎮守としたという。文明八年(一四七六)笠間綱久が社殿を修復、元禄一〇年(一六九七)藩主本庄宗資が社殿を大修理し、翌一一年に中島重友が手洗盤(現存)を奉納した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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