三猿(読み)さんえん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

三猿
さんえん

「見ざる,言わざる,聞かざる」の意を表わした目,口,耳を押えた3匹のの像。庚申塚の石塔に青面 (しょうめん) 金剛を彫り,その下に三猿を配することが多い。「耳は人の非を聞かず,目は人の非を見ず,口は人の過を言わず」という天台宗の止観の空,仮,中の教えに基づくものといわれ,京都の粟田口に最澄の作という三猿像がある。あるいは道教の説の,庚申待 (こうしんまち) の夜に天にのぼるという三尸虫 (さんしちゅう) に三猿をあてたともいわれる。日光東照宮の三猿などが著名。

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大辞林 第三版の解説

さんえん【三猿】

両手でそれぞれ両目・両耳・口をおおっている三匹の猿の像。「見ざる・聞かざる・言わざる」の意を表したものといわれ、絵・彫刻に描かれ、また庚申塚こうしんづかなどに見られる。さんさる。

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世界大百科事典内の三猿の言及

【サル(猿)】より

… 庚申(こうしん)は中国から伝えられた信仰で,この日の夜に身体にすむ三尸(さんし)虫が天に登って天帝にその人の悪事を告げるといわれ,それを防ぐために集まって語りあかす庚申講が中世以来盛んになった。この際に庚申の猿にちなんで青面金剛の神像下に3頭の猿(三猿(さんえん))を描き,これを俗に〈言わざる,見ざる,聞かざる〉と称し,このような行為をつつしむことで人生を安全幸福におくることができるとする教えが尊ばれた。庚申信仰はもと日吉神社の神使が猿であるとされたように,山の神の使わしめを猿と考える民間信仰を基礎とし,中国伝来の教義をもって形をととのえたために,貴賤をとわず全国的に信仰されるに至ったものではなかろうかと考えられている。…

※「三猿」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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