三経(読み)さんきょう

精選版 日本国語大辞典 「三経」の意味・読み・例文・類語

さん‐きょう‥キャウ【三経】

  1. 〘 名詞 〙 三種の根本経典
  2. 儒教で、唐代、その経典を分量の多少によって、大経(礼記・春秋左氏伝)、中経(詩・周礼儀礼)、小経(易・尚書・春秋公羊伝春秋穀梁伝)に分ける時、その大中小各経をいう。
    1. [初出の実例]「其須講経生者三経」(出典:続日本紀‐天平宝字元年(757)一一月癸未)
  3. 陰陽道で、通例金匱(こんき)経・枢機経・神枢霊経をいう。
    1. [初出の実例]「当道三経の中に、根器経の説を見候に」(出典:平家物語(13C前)三)
  4. 仏教で三部経のこと。特定の立場にたってその根本とする経典を三つ選んだもの。〔浄土文類鈔(1252‐57頃)〕

さん‐けい【三経】

  1. 〘 名詞 〙 経書(けいしょ)中の三種。易経・詩経・春秋、書経・詩経・周礼、論語孟子・大学中庸、詩経・書経・易経、易経・礼経・孝経、易経・論語・孟子などの諸説がある。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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