上問屋(読み)カミドイヤ

デジタル大辞泉 「上問屋」の意味・読み・例文・類語

かみ‐どいや〔‐どひや〕【上問屋】

近世大坂で、上方地方を取引相手とした問屋。→下問屋しもどいや
北浜の備前屋といふ―に季を重ね」〈浮・五人女・二〉

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精選版 日本国語大辞典 「上問屋」の意味・読み・例文・類語

かみ‐どいや‥どひや【上問屋】

  1. 〘 名詞 〙 江戸時代、江戸その他の商人に上方の生産品購入の肝煎りをする近畿中国筋相手の問屋、あるいは江戸・東国北国などの上国を相手に荷出しする問屋。また、大坂にあって、もっぱら京、伏見、淀、鳥羽米穀を送るのを主要な仕事とし、上方専門に取引する問屋とする説もある。⇔下問屋
    1. [初出の実例]「諸国の商人爰(ここ)に集りぬ。上問屋(カミドヒヤ)下問屋数をしらず」(出典浮世草子好色一代女(1686)五)

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世界大百科事典(旧版)内の上問屋の言及

【米問屋】より

…堂島米仲買のうちには大坂はじめ各地の米商人に蔵米の卸売を行うものも多く,彼らは実際の機能面では米問屋的存在であった(堂島米市場)。大坂の米問屋には,このほか上(かみ)問屋と納屋物雑穀問屋があった。上問屋は21人いたが,彼らは上積米屋とともに,1735年から90年(寛政2)にかけて京・伏見筋への米積出しを独占的に担当した。…

※「上問屋」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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