日本大百科全書(ニッポニカ) 「与論」の意味・わかりやすい解説
与論(町)
よろん
鹿児島県大島郡、奄美(あまみ)諸島の最南端にある町。与論島を町域とし、北に沖永良部(おきのえらぶ)島、南に沖縄本島の北端、辺土(へど)岬を望む。1963年(昭和38)町制施行。隆起サンゴ礁の島で、周囲は裾礁(きょしょう)が発達している。大型旅客船が鹿児島、那覇とを結ぶ。1976年開港の与論空港には、鹿児島、那覇、奄美大島などからの定期便が就航している。中世、琉球王国(りゅうきゅうおうこく)に属したが、近世初頭の島津氏琉球侵略以後は薩摩(さつま)藩領。碧海(へきかい)と白いサンゴ礁に魅せられて、1968年ごろから若者を中心に観光客が増加し、ホテル、旅館が建設された。与論十五夜踊は国の重要無形民俗文化財。面積20.58平方キロメートル、人口5115(2020)。
[平岡昭利]