朝日日本歴史人物事典 「中丸精十郎」の解説
中丸精十郎
生年:天保11.1.1(1840.2.3)
明治期の洋画家。甲府生まれ。号金峯。京都で日根対山に南画を学び,明治5(1872)年上京後川上冬崖に洋画を学ぶ。7年陸軍に出仕,このころ玉越与平に解剖学を学んだ。陸軍文庫刊の『写景法範』『洋式画手本』などの挿絵を多く手がけたほか,16年には軍の将官を描き肖像画家として画名を高め,翌年,大山巌,川路利良らの肖像を描く。一方,神田猿楽町に画塾をおこし,藤島武二,大下藤次郎ら門弟を育成した。22年明治美術会創立に参加。作品に「瀑」など。白馬会会員の中丸精十郎は2代目。
(三輪英夫)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報