中央アルプス国定公園(読み)チュウオウアルプスコクテイコウエン

デジタル大辞泉 「中央アルプス国定公園」の意味・読み・例文・類語

ちゅうおうアルプス‐こくていこうえん〔チユウアウ‐コクテイコウヱン〕【中央アルプス国定公園】

長野県南西部、木曽山脈中心とする国定公園カールモレーン氷河湖などの氷河地形高山植物がみられる。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「中央アルプス国定公園」の意味・わかりやすい解説

中央アルプス国定公園
ちゅうおうあるぷすこくていこうえん

長野県南部の木曽(きそ)山脈を中心とする国定公園。2020年(令和2)に指定された。面積351.16平方キロメートル。東に天竜川が流れる伊那谷(いなだに)、西に木曽川が流れる木曽谷に挟まれた東西約20キロメートル、南北約100キロメートルの木曽山脈のほぼ全域と、木曽谷に位置する寝覚の床(ねざめのとこ)(国指定名勝)や、田立の滝(ただちのたき)(県指定名勝)周辺地域からなる。国定公園指定前は長野県立自然公園(1951年指定)であった。

 公園の特色は非火山性地形、氷河地形と高山植物にある。経ヶ岳(きょうがたけ)、木曽駒ヶ岳(こまがたけ)、宝剣岳(ほうけんだけ)、空木岳(うつぎだけ)、恵那(えな)山などからなる木曽山脈はほぼ全山が花崗(かこう)岩で形成された非火山連峰であり、木曽駒ヶ岳の南側には、氷河地形のカール(圏谷(けんこく))、モレーン(堆積堤)、濃ヶ池(のうがいけ)などの氷河湖等が存在する。木曽谷周辺は、山岳部と共通した花崗岩地形の特性を有し、木曽川の水流によって浸食されてできた渓谷地形や多数の滝が分布している。駒ヶ岳山頂近く、標高2500メートルにある特別保護地区千畳敷(せんじょうじき)カールには高山植生がみられ、遊歩道も整備されている。千畳敷へはJR飯田(いいだ)線駒ヶ根駅から路線バスが運行されており、さらにロープウェーを乗り継いで到達できる。

[編集部 2022年9月21日]

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