丹殻染(読み)たんがらぞめ

精選版 日本国語大辞典 「丹殻染」の意味・読み・例文・類語

たんがら‐ぞめ【丹殻染】

  1. 〘 名詞 〙 丹殻で染めること。またその染めたもの。丹殻の煎汁に布をひたし、しぼって石灰に通すと赤茶色に染まる。
    1. [初出の実例]「手足に(べに)をさし、紋をこそつけねど、たんがら染」(出典仮名草子東海道名所記(1659‐61頃)二)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

百科事典マイペディア 「丹殻染」の意味・わかりやすい解説

丹殻染【たんがらぞめ】

熱帯海岸に生育するヒルギ紅樹)の樹皮を乾燥させ煎(せん)じた液を染料にして布地織糸を染めたもの。媒染剤により色が異なり,灰汁(あく)では赤茶色,ミョウバンでは黄茶色などとなる。堅牢(けんろう)で多く沖縄で麻布や漁網染に使用されるが,藍(あい)染に赤みをもたすための下染に用いたりする。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android