九界(読み)クカイ

精選版 日本国語大辞典 「九界」の意味・読み・例文・類語

く‐かい【九界】

  1. 〘 名詞 〙 仏語。この世の迷いの境界九つに区分したもの。地獄、餓鬼、畜生、阿修羅、人間、天上、声聞、縁覚、菩薩の九つ。すべて仏果を得るまでの因位。これに悟りの境界である仏界を加えて十界という。
    1. [初出の実例]「此等の九界(クカイ)有情を、妄りに我身と思ひて」(出典:真如観(鎌倉初))
    2. 「昔より今に至るまで生死の九界に輪廻する事」(出典:日蓮遺文‐身延山御書(1282))

きゅう‐かいキウ‥【九界】

  1. 〘 名詞 〙くかい(九界)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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