出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
山上の丸天守台の下正面(西側)にあった
「因幡民談記」によれば、池田長吉時代の二の丸(常の御住所)には、式台・中門・遠侍、宝検の櫓、広間・書院・常の御殿・御料理所・台所・竈の屋・風呂屋・宝蔵・番所・温館・涼亭・作り庭・花木の苑が建てられていたという。
宝暦九年の御城下絵図によれば、二の丸の高さは平地より二の丸まで三丈六尺、東西は三九間、南北は二〇四間、西は急崖に接し、東に広く本丸を包み、本丸からは表裏二門を下って二の丸に通ずる。周囲の土塁は高さ一間半、東西の両隅に二層の角矢倉があった。その外周は内堀で囲まれ、その幅九―二三間、深さ一―二間半という(正保の出羽国秋田郡久保田城画図)。内堀内部の城地本体の総面積は一七万六千七〇〇坪余(「秋田旧城之図」県立秋田図書館蔵)、一の曲輪として竪固に構築されていた。
二の丸の東南部に突出したところ角櫓の北に時鐘楼が、その西に城内祈祷寺
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
…単なる屋敷地や畑の段と異なって防御された平場とするために,壁面を急傾斜の切岸状にするほか,縁辺に土塁を盛り上げたり,外周や尾根続きに空堀を掘って外部から遮断する。近世城郭では天守を備えた中心の郭を本丸,その外側に隣接して城主の館邸の設けられた郭を二の丸,さらに外側の家臣屋敷などの並ぶ郭を三の丸と呼ぶのが普通で,その他の諸郭に西の丸などの方角,あるいは人名を冠した呼称が用いられる。中世城郭では本丸に相当する主郭を本城・実城(みじよう)・根城(ねじろ)・一の城などと呼び,副次的な郭を外城・二の城,あるいは誰某屋敷などと呼んだ。…
※「二の丸」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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