五大堂(読み)ゴダイドウ

デジタル大辞泉 「五大堂」の意味・読み・例文・類語

ごだい‐どう〔‐ダウ〕【五大堂】

五大明王ごだいみょうおうを安置する堂。五大尊堂。

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精選版 日本国語大辞典 「五大堂」の意味・読み・例文・類語

ごだい‐どう‥ダウ【五大堂】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「ごだいそんどう(五大尊堂)」の略 ) 五大明王をまつった仏堂松島の瑞厳寺のものが有名。五大尊堂。
    1. [初出の実例]「此日入道太相国建立法成寺金堂五大堂新仏開眼供養会也」(出典:法成寺金堂供養記(1022))

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日本歴史地名大系 「五大堂」の解説

五大堂
ごだいどう

[現在地名]松島町松島

観瀾かんらん亭の東方、松島湾に浮ぶ島にある。海岸から間近の島で、間に二つの小島があり橋で陸地と結ばれる。「観蹟聞老志」「封内名蹟志」によると、大同二年(八〇七)坂上田村麻呂造営、これに五大尊を安置したのに始まるという。「塩松勝譜」「松島諸勝記」では、延暦二〇年(八〇一)坂上将軍利仁が堂を建て、多聞天の像を安置したので毘沙門堂といった。その後、慈覚大師延福えんぷく(瑞巌寺の前身)開山のとき、五大明王および不動・矜羯羅・制陀迦の像を造り、これを安置したので五大堂の名が付いたという。「貞山公治家記録」は五大尊像は秘仏でその作者を知らず、慈覚が作るかと記す。「天台由緒記」(瑞巌寺博物館蔵)には宝治二年(一二四八)の山王七社大権現の祭礼に、五大尊明王伊陀天前から法師ほうし崎宝殿まで中廊を渡し神楽を奏したとある。

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事典・日本の観光資源 「五大堂」の解説

五大堂

(宮城県宮城郡松島町)
ふるさとみやぎ文化百選 建造物とまちなみ編指定の観光名所。

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世界大百科事典(旧版)内の五大堂の言及

【五大明王】より

…中国の例は,唐代に造られた五大明王鈴(東京国立博物館)しか知られていないが,日本では,宮中真言院における後七日御修法の本尊としての画像,あるいは平安時代に盛んであった五壇法の本尊として造像された。五大堂は五大明王を安置した仏堂である。現存する著名な作例には,東寺講堂,大覚寺の彫像,岐阜来振寺,東寺,醍醐寺の画像などがある。…

【松島】より

…宮戸島),富山(117m),扇谷,多聞(たもん)山(50m)は松島四大観(壮観,麗観,幽観,偉観)と称される。 海岸付近には史跡が多く,1609年(慶長14)に再建され,国宝・重要文化財の多い伊達家の菩提寺瑞巌(ずいがん)寺,藩主の観月の場となり〈月見の御殿〉と呼ばれた観瀾亭,坂上田村麻呂の創建と伝え,後に伊達政宗が再建した五大堂,円通院霊屋,陽徳院霊屋があり,渡月橋を渡った雄島(千松島)には奥州三古碑の一つといわれる頼賢(らいけん)碑があり,岩壁には卒塔婆の形を彫った跡が多い。松島湾の支湾塩釜湾の奥には奥州一宮の塩竈(しおがま)神社が鎮座する。…

※「五大堂」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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