五調子(読み)ゴチョウシ

デジタル大辞泉 「五調子」の意味・読み・例文・類語

ご‐ちょうし〔‐テウシ〕【五調子】

中国古来の音楽で、宮・商・角・・羽の五つ音階
日本雅楽で、壱越いちこつ調・平調ひょうじょう双調黄鐘おうしき調・盤渉ばんしき調の五つの調子五調

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精選版 日本国語大辞典 「五調子」の意味・読み・例文・類語

ご‐ちょうし‥テウシ【五調子】

  1. 〘 名詞 〙 雅楽、声明(しょうみょう)理論用語。壱越(いちこつ)調、平調(ひょうじょう)、双調、黄鐘(おうしき)調、盤渉(ばんしき)調の五つの調子。俗には、誤って、宮、商、角(かく)、徴(ち)、羽(う)の五音階をいうこともある。五調。〔日葡辞書(1603‐04)〕

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改訂新版 世界大百科事典 「五調子」の意味・わかりやすい解説

五調子 (ごちょうし)

仏教音楽の声明(しようみよう),とくに真言声明の理論用語。壱越(いちこつ)調,平調(ひようぢよう),双調(そうぢよう),黄鐘(おうしき)調,盤渉(ばんしき)調の五つの調子をいい,真言声明の各曲は,そのいずれかに属しているとされる。また,五調子のうちの壱越調と双調の曲は呂曲(りよきよく),平調と盤渉調律曲黄鐘調は中曲(ちゆうきよく)であるといい,さらに反音曲(へんのんきよく)という曲種も設定されているが,現在伝承されている旋律の実際や音階構造は,そういった伝統的な理論と必ずしも合致しておらず,中曲や反音曲の理論については,その解釈すら意見が分かれるというのが現状である。
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