五雲（読み）ゴウン

デジタル大辞泉

ご‐うん【五雲】

１ 仙人や天女が遊ぶ所にかかるという五色の雲。
２ 「五雲の車」の略。

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

ご‐うん【五雲】

1. 〘 名詞 〙
2. ① 五色（青、赤、黄、白、黒）をそなえた雲。仙女や天人の遊ぶところとされ、宮中などめでたく、尊貴のけはいのある所をいう。
   1. [初出の実例]「自_レ披_二聖製_一閲_二義文_一、大易幽微入_二五雲_一」(出典：田氏家集（892頃）下・寛平元年一〇月九日、御読周易。三年六月一三日講畢)
   2. [その他の文献]〔白居易‐長恨歌〕
3. ② 「ごうん（五雲）の車」の略。
   1. [初出の実例]「兎園之月光臨、五雲之轅漸動」(出典：本朝文粋（1060頃）一〇・松声当夏寒詩序〈大江以言〉)
4. ③ ( 中国、唐の韋陟の署名が、五朶の雲のようだと称せられたところから ) 他人を敬って、その手紙をいう語。朶雲(だうん)。
5. ④ 五色の、雲の形をした模様。能の宝生流の定式の扇に用いる。
6. ⑤ 仏語。修道の上での五つの障りを、光をおおう雲にたとえていう語。五障。
   1. [初出の実例]「五雲蕩_二一諷之口_一、両曜掲_二一念之心_一」(出典：性霊集‐六（835頃）弘仁太上奉為桓武皇帝講御札法花経達)

出典　精選版 日本国語大辞典

普及版 字通

【五雲】ごうん

青・白・赤・黒・黄の五色雲。その変化で吉凶を考える。〔周礼、春官、保章氏〕五雲の物を以て、吉凶・水旱り、豐の象を辨ず。

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出典　平凡社「普及版 字通」

デジタル版 日本人名大辞典+Plus

五雲 ごうん

⇒今田五雲(いまだ-ごうん)⇒岡五雲(おか-ごうん)⇒河端五雲(かわばた-ごうん)

出典　講談社