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人キロ (にんキロ)
passenger-kilometer
輸送量の単位の一つ。旅客の数にその輸送距離を乗じたもの。旅客キロともいう。たとえば,あるバスが旅客3人を2km,10人を7km運んだ場合,このバスの輸送人キロは3×2+10×7=76人キロとなる(これに対して輸送人員は13人である)。輸送人員には含まれない輸送距離の要因を補うための指標であり,同様の指標にトンキロ(貨物の輸送トン数×輸送距離),車キロあるいは車両キロ(車両走行台数×走行距離),列車キロ(列車数×走行距離),座席キロ(提供座席数×飛行距離)等がある。座席キロに占める人キロの比率は座席利用率,定員キロに占める人キロの比率は乗車効率と呼ばれる。
執筆者:中条 潮
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人キロ
にんきろ
旅客交通量を表すときの単位の一つ。乗車人員にその移動距離を乗じることによって求める。たとえば100人キロは、1人が100キロメートル乗車したときと100人が1キロメートル乗車したときでは同じになる。乗車人員という単位では、移動した人員がどれだけの距離を移動したかが不明確になるために、交通量の大きさを把握することに関して不十分であるが、人キロを用いると、そうした問題点をある程度克服することができる。貨物輸送でも同様の考え方でトンキロという単位が用いられる。
[竹内健蔵]
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人キロ
じんキロ
passenger kilometer
旅客の輸送人数にそれが輸送された距離を乗じた数字で,旅客の実質的な輸送量を示す指標となる。たとえば1万人の旅客を 100kmと 1000人の旅客を 10km運ぶと,計 101万人キロとなる。人数と輸送距離の一方または双方が異なる場合でも,共通の測度として比較・集計できる利点がある。 (→トンキロ )
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人キロ【にんキロ】
旅客輸送総量(輸送した旅客数に各旅客の乗車した距離を掛けて合計して表示)の単位。旅客1人が1km乗車したときが1人キロ。→トンキロ
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世界大百科事典(旧版)内の人キロの言及
【運輸統計】より
…輸送統計は,輸送機関別に鉄道統計,自動車統計,海運統計,航空統計などに分類されるが,広義には,倉庫,通運,港湾等に関する統計を包含する。輸送統計に用いられる単位としては,輸送量として〈輸送人員〉〈輸送トン数〉のほか,〈輸送人キロ〉〈輸送トンキロ〉がある。〈輸送人員〉は輸送機関を利用した〈延旅客人員〉であり,〈輸送人キロ〉は,旅客1人を1km輸送したとき,これを1人キロと定義した単位である。…
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