伊勢神社(読み)いせじんじや

日本歴史地名大系 「伊勢神社」の解説

伊勢神社
いせじんじや

[現在地名]春野町西分

伊勢山に鎮座祭神は天照皇大神・豊宇気毘売神。旧郷社。「三代実録」貞観一二年(八七〇)一一月二三日条に「授土左国正六位上伊勢神従五位下」とみえる伊勢神を「南路志」は当社に比定するが、不詳。同書は伝えとして、「往昔民毎歳有詣伊勢宮、神主謂之曰、山海遼遠事己労擾、今附此御幣、汝帰建立小祠置御幣、誠心崇奉事乃相同、従是遂有祠」と記す。


伊勢神社
いせじんじや

[現在地名]日立市金沢町 杉木窪

多賀山地丘陵東縁にあり、祭神は大日貴尊。旧村社。

創立年代は不詳。社伝によると文治年中(一一八五―九〇)飯盛いいもり山に連夜火光が発し、岡源右衛門が山中に踏入ると、緋袴をつけた美女が現れ、汝の究めんと欲する妖火は金気の精から発するものゆえ、官に報じて国用に供せよ、吾は伊勢の神の化身であると告げて姿を消した。源右衛門は鎌倉幕府に報告、発掘して黄金若干を得、この地を金沢かねさわと名付けて飯盛山の一叢の篁に瑞垣をめぐらして伊勢の神を斎祀し、姓を富岡と改めたと伝える。


伊勢神社
いせじんじや

[現在地名]佐賀市伊勢町

この社の門前東西伊勢屋いせや町がある。佐賀藩祖鍋島直茂が蠣久かきひさ(現鍋島町)にあった伊勢の皇大神宮安産祈願をして伊勢松(勝茂)を得たので、そのお礼の意味から天正一九年(一五九一)現在地に移したと伝えられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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