何処やら(読み)ドコヤラ

デジタル大辞泉 「何処やら」の意味・読み・例文・類語

どこ‐やら【処やら】

[名]場所をはっきりそこと示さないでいう。どこかあるところ。「何処やらへ行くそうだ」
[副]それとはっきり示せないが、なんとなく。どことなく。「何処やら父親似の顔」
[類語]何処どこどこそこいずこどこらどこいらどの辺いずかたどちらいずれどっちどこか某所某地どことなくそこはかとないほんのり何となく何とはなしそれとなしに心なし

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「何処やら」の意味・読み・例文・類語

どこ【何処】 やら

  1. ( 「やら」は副助詞 )
  2. 不特定の場所・方向を漠然とさしていう。「どこか」をさらにぼかしたいい方。
    1. [初出の実例]「どこやらに、よき風義そなはりぬ」(出典:浮世草子・好色一代男(1682)六)
  3. これといってはっきりさし示すことはできないが、たしかにあるという感じを表わす。副詞的に用いる。何となく。どこか。
    1. [初出の実例]「頼ふだ人はどこやら正直な御方で御ざる程に」(出典:虎寛本狂言・空腕(室町末‐近世初))

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android