普及版 字通 「佞(漢字)」の読み・字形・画数・意味
佞
7画
[字訓] へつらう・おもねる・よこしま
[説文解字]
[字形] 形声
声符は(ねい)。〔説文〕十二下に字を女部に属し、「巧みに(へつら)ふ高材なり。女と信の省に從ふ」とするが、金文の人名にの字があり、声の字とみてよい。その字は女の肩のところに符号的に重点を加えた形で、おそらく佞の初文であろう。もと神につかえる才のある女をいう字と思われる。神につかえる才の及ばぬことを不佞といい、春秋期には〔左伝、成十三年〕「寡人(くわじん)不佞」のように、王侯自ら謙称として用いた。のちよく人につかえるものの意となり、諂佞・姦佞の意となる。〔論語、先進〕に「是の故に夫(か)の佞を惡(にく)む」の語がある。
[訓義]
1. へつらう、おもねる。
2. 口さとい、かしこい。
3. いつわる、あざむく、よこしま、偽善。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕佞 ヘツラフ・カタム・カタマシ・ミダリガハシ・オコツル・アザムク・イツハル
[熟語]
佞悪▶・佞兌▶・佞悦▶・佞説▶・佞猾▶・佞姦▶・佞給▶・佞慧▶・佞険▶・佞言▶・佞倖▶・佞巧▶・佞幸▶・佞才▶・佞史▶・佞者▶・佞邪▶・佞臣▶・佞人▶・佞舌▶・佞宋▶・佞諂▶・佞媚▶・佞弁▶・佞▶・佞誉▶・佞惑▶
[下接語]
愛佞・奸佞・姦佞・佞・狂佞・群佞・佞・巧佞・狡佞・讒佞・邪佞・柔佞・善佞・貪佞・諂佞・不佞・仏佞・忿佞・弁佞・便佞・佞
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報