佩玉(読み)ハイギョク(その他表記)pei-yu

デジタル大辞泉 「佩玉」の意味・読み・例文・類語

はい‐ぎょく【×佩玉】

古代中国で、天子貴人が腰に帯びた軟玉製の装身具

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精選版 日本国語大辞典 「佩玉」の意味・読み・例文・類語

はい‐ぎょく【佩玉】

  1. 〘 名詞 〙 装身具の一つ。腰をしめる革帯などにつりさげた玉類をさす。ドーナツ状の璧(へき)、環、鳥獣などの象形のものがある。中国古代の仰韶(ヤンシャオ)文化以降、殷・周代に盛行した。〔詩経‐秦風・終南

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「佩玉」の意味・わかりやすい解説

佩玉
はいぎょく
pei-yu

中国で,大帯にかけて飾りとした玉器をいう。 (へき) ,こう,環,衝,牙などみな佩玉である。璧,環などはその原形竜山文化にみられる。殷・周時代には儀礼的な飾玉として用いられたが,東周以後単なる装飾に用いられるようになった。輝県出土のものは,璧を中心にこうが垂れ,さらにこうから牙,衝が垂れ下がる式であった。

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普及版 字通 「佩玉」の読み・字形・画数・意味

【佩玉】はいぎよく

腰におびた玉。〔礼記玉藻〕古の君子、必ず玉を佩ぶ。~君子、車に在るときは則ち鸞和(らんくわ)の聲を聞き、行くときは則ち佩玉を鳴らす。

字通「佩」の項目を見る

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世界大百科事典(旧版)内の佩玉の言及

【玉】より

…殷・周時代になって,儀礼の発展と制度化によって,玉はさまざまな形態と用途の礼器として大量に加工された。腰帯にさげた佩玉(はいぎよく)は本来は悪気からの護身のためであった。《詩経》衛風・木瓜に〈我に投ずるに木瓜を以てす,これに報ずるに瓊琚(けいきよ)(玉の名)を以てす〉とある,求愛の際の佩玉の贈答は霊魂の授受という呪術に発したものと考えられる。…

【玉器】より

… 前7~前5世紀,すなわち春秋時代にはコンマ形ないしそれから変化した円い粒々を刻み出した文様の幾何学的な形の装身具が好まれた。佩玉(はいぎよく)と呼ばれる。これには新石器時代以来の弓なりの玉器(璜(こう)),幅の広い環状の玉(環(かん)),幅の狭い環状の玉(瑗(えん)),C字形やS字形等に身体をくねらせた竜形の玉などのほか多くの種類があり,それらは紐でつるして組み合わせて使用された。…

※「佩玉」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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